歩み

旅と喫茶と、時々、エイト

親友

私は友達が少ない。

語弊があるかもしれない。ボーリング調査のような狭く深い人付き合いが好きです。いや不器用だから自然とそうなるのか。友達100人いるより、全幅の信頼を置ける親友が1人いる方がうれしいタイプ。だから友達は少なくても、親友は絶えず傍にいてくれた。そんな話。


1人目は近所の公園で知り合った、2つ年上で面倒見のいい親友。といっても初めて会ったのは私が1歳半くらいだから、断片的な記憶がほとんど。人生ゲームをしたり、病院ごっこをしたり(毎回オペミスで死ぬ患者役だった。理不尽すぎる)、家の傘をかき集めて「傘テント」を作ったり、はねるのトびらの「短縮鉄道の夜」をやりながら小学校に通った記憶が甦る。
その子とは違う高校に進んで疎遠になった。地元で就職したらしいから、すぐには会えない。



2人目は小3のクラス替えで仲良くなった。器用でビビりで笑いのツボが一緒な子。思い出がありすぎてここには書ききれん。登下校も校内でもずっと一緒なのに週3で遊んでた。恋バナも喧嘩もした。
違う高校に進んだけど、帰省の度に遊んでいる。地元の看護学校に進学したので、すぐには会えない。



3人目は高校で出会った。愛妻家のアメリカ人さながらのテンションで私をHoneyと呼び、パワフルな家族のエピソードを毎日教えてくれる。2日に1回母親と喧嘩してた。
ちなみに件の母親の車に同乗したとき、左折が速すぎて頸動脈を持っていかれました。それ以来「ドリフトママ」と呼んでいます。
大学に合格したとき、一番最初に喜んでくれた。その子は名古屋の大学に進学したけど、帰省すると欠かさず遊んでいる。とはいえ、すぐには会えない。



そして4人目。見事大学デビューに失敗し、教室の隅でコミュ障拗らせてたら(害悪)話しかけてくれた。第一印象、めちゃくちゃ可愛いディズニープリンセスくらい顔面が整っている。「私こういう場ほんと困るの~~みんな友達つくるの早すぎない?おかしいよ」
中身まで可愛いのか。勘弁してくれ。

すぐ意気投合して大学入学後最初にラインを交換した。「絶対名字で呼んで!下の名前だとウァァァァってなるの」
なんで?頭おかしくて大好き。
ここだけの話、名字呼びに抵抗があって一度だけ下の名前で呼んだことがあります。ムスっとしてた。
授業サボって部室でダベって、四六時中一緒にいた。親友のおかげで親友が増えて、不思議と二人きりで遊んだことはなかった。そういえば。


なんだろう、物理的な距離は一番近いはずなのに、一番遠くにいる気がする。急に会えなくなると思わなかったから。エピソードが更新されずにどんどん過去に追いやられるのすごい嫌だな。

キャラと違って実はすごく繊細なんだけど、まさか飛んじゃうなんて。私もエンパスだから色々考えてしまう。もっと早く気づけてたら、って。精神的に追い込まれてたんだろうな。最後の受信は「相談があるんだけど、いつ空いてる?」だった。
そこから連絡がとれなくなった。

叶うなら、また学内の食堂で無限にオタク語りして、映画観に行きたいな。誕生日も祝えてない。
噂ではぼちぼち授業に顔出し始めてるらしいけどね。どうなんだろ。

会いたいな。